複 層 林

1.アテとは?? (2007.3.22)
2.吉和にアテ(2007.03.22)
3.植林 (2007.03.22)

4.「能登のあて」(2007.04.26)

1.アテとは??
能登の「アテ」
樹木に詳しい人なら聴いたことは有るかもしれませんね。
実際には「アテ」と言う樹種は無くて「ヒバ」の事です。

でも、この辺りはとても微妙。
なぜなら、「ヒバ」も学名では無いらしいのです。
じゃぁ、一体何なんだ?と言われると「アスナロ」と答えるのが正解みたいです。

「アスナロ」のうちで、北方系の奴は変種として扱われ「ヒノキアスナロ」と呼ばれ、これが「ヒバ」の正体です。
北方系と言うからには南方系が有り・・・・こちらは単純に「アスナロ」です。(^.^;

そのうち「ヒノキアスナロ」いわゆる「ヒバ」は青森から北海道にかけて分布してるらしいのですが、能登の「アテ」もこの品種です。

ちなみに、この「アスナロ」。様々な呼び名が有って
「アスヒ」「ヒバ」「アテヒ」「アテ」「クサマキ」と様々
漢字で書くと
「アスヒ」は阿須檜
「ヒバ」は檜葉
ヒノキに似てるから、こんな字が当てられていたんでしょうね。
ちなみに「アスナロ」も「明日はヒノキになろう。」から付いたそうです。

で、話しは「アテ」に戻りまして、これは日本三大美林の「青森ヒバ」と同系の樹種です。
特徴としては、殺菌性の有る「ヒノキチオール」を大量に含み、シロアリや木材腐朽菌にめっぽう強い。
ついでに、耐水性も有り湿気にも強い。

実は「ヒノキチオール」ってヒノキには含まれてないんです。
知ってました。??
(2007.03.22)


2.吉和にアテ
なぜ、吉和でアテを?って事になるんですが
事の始まりは、昨年の事。
SGECの審査に同行して中本造林さんの山を回っていた時、台風被害地の後に
ヒノキに似てるけど、ちょっと違う?葉っぱの木を見つけたのです。
聴いてみた所が「能登のアテ」。
樹下にもかかわらず、成長も良く、枝も張ってる。
おまけに、木の性質は(1.)で述べた様にそこそこ優れてる。

「ヒノキの代わりにアテを植えてみよう。」が始まり。

ヒノキには「漏脂病」と言うやっかいな病気があって、特に寒冷地の吉和では酷いんです。
ヒノキの林で発生すると次から次に蔓延して
40年になるまでに七割近くが罹患したって所も有るくらい。

元々、余りヒノキが好きじゃない私はこの際だから「アテ」を植えてみよう。
どうせあと20年も経てば、日本中の山はヒノキだらけになるのは目に見えてる。
じゃ、今の内に他の樹種を植えてみよう。
ってのが始まりです。

何とも、単純な始まりで申し訳ない様な気がする・・・(^.^;
(2007.03.22)


3.植林
さて、「アテを植えよう。」となったは良いが
中国地方には、アテの苗木なんて有りません。
そこで、森林組合にお願いして「能登のアテ」を取り寄せてもらいました。
本数は、テストでも有るので50本。
ま〜50本有れば、そのうち挿し木で増やす事も出来るし、何とかなるでしょう。

その待ちに待った苗木が森林組合に届きました。
50本の割には、梱包がえらく大きい。
間違いじゃないのか?と思いつつも山に持って行き早速植林。

苗を見てビックリ

どれが芯だぁ?
挿し木苗だって事は、一目瞭然なのだが、今までスギやヒノキで、こんな苗は見たこと無いぞ。
ひょっとして、広島に送るんだからって事で不良苗を送ってきたのかな?
まぁ、活着してくれてそだちゃ良いんだから文句は言うまい。
それにしても・・・・挿し木は簡単そうだ・・・(^_^)

こんな苗だから、袋に入れてもちょっとしか入らない。

スギやヒノキだと50本近くはいる袋に15本が限度。
何千本も頼まなくて良かった・・

植えた所は、テストと言うことも有って様々。

間伐跡地で広く開いた所。

台風でヒノキが被害に会った跡地。

さてさて、これからどんな風に育っていくのでしょう(^_^)
(2007.03.22)


4.「能登のあて」
先日の東京出張で全国林業改良普及協会に行った時、「アテを植えた。」と話した所
職員の方がアテの資料を探してくださいました。

それは
1993年石川県農林水産部発行
「能登のあて」
当然ながらアテについてとても詳しく書いてあります。

一般にアテと言っても数種類の品種があること。
造林方法から、品種ごとの材の特徴。
アテ造林の歴史から、今後まで・・
勉強になります。

全くアテの事を知らずに植える方も植える方ですが、
詳細な資料を作られた、石川県農林水産部の方々に感謝。
また、わざわざ資料を探してくれる方々がいらっしゃる事に感謝、感謝です。


その資料を拝見した所
私が植えたのは、おそらく「マアテ」
特性としては、可もなく不可もなくと言った所でしょう。

実は、アテの苗を注文した時に心配してたのは
遠く広島まで送るのだから、品質の悪い物が来るのではないか?
ということでした。

品種が確認出来たことで一安心。
これから大切に育てていきます。
(2007.04.26)